第95章 彼女はいずれ長谷川栞に取って代わるだろう

中尾美希は、中野蓮が自分のひと言でしゅんとしたのを見て、胸の奥でほくそ笑んだ。

蓮の頭をそっと撫で、やわらかな声で言う。

「蓮、今夜ね。美希おばさんが遊園地に連れてってあげようか? もうずいぶん行ってないでしょ」

蓮は心が揺れた。けれど、長谷川栞のことが頭をよぎる。まだママに許してほしいのだ。

「大丈夫よ。栞さんには美希おばさんがちゃんと口添えしてあげる。蓮はこんなにいい子なんだもん。こんな可愛い子、嫌いになるママなんていないよね」

美希は、蓮の胸にじわじわと栞への距離を植えつけていく。

「ありがとう、美希おばさん。じゃあ放課後、迎えに来てね」

美希はさらに菓子の入った袋を差し...

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